【2026年版】同人の確定申告はいくらから?経費・棚卸し・青色申告まで解説

同人活動を続けていると、確定申告の話は避けて通れません。いくらから申告が必要なのか、何を経費にできるのか。私も最初は「売上と経費、どう分けるの?」で止まっていました。
まず押さえたいのは「売上−経費=所得」という全体像です。ここが見えると、あとは書類を集めて申告書に落とすだけになります。本文では、同人特有の詰まりポイントも順に整理していきます。
この記事でわかること
- 同人活動でいくらから確定申告が必要になるかの目安
- 売上・経費の切り分けと、在庫棚卸しの実務手順
- 雑所得・事業所得・青色申告の考え方
- 会社バレを避けるための住民税の扱い方
- 一人で抱えないための、税務署・税理士の使い分け
結論早見表(2026年8月時点の目安)
読み進める前に、ご自身が「どの立場か」を確認しておくと迷いにくくなります。
あなたの立場 | 所得税の申告要否の目安 | 補足 |
|---|---|---|
会社員の副業 | 同人の所得が年20万円超で原則必要 | 20万円以下でも住民税は別途申告が原則 |
専業・扶養内・学生 | 基礎控除・扶養親族等の要件を踏まえて判定 | 令和7年分以降の基礎控除は所得に応じ48〜95万円で変動 |
赤字だった年 | 所得税の申告義務は原則なし | 事業所得等で青色申告なら純損失を翌年以降3年繰越 |
住民税 | 所得税申告が不要でも自治体への申告は必要な場合が多い | 自治体窓口で判定基準を要確認 |
金額の目安と根拠は、後述の「いくらから確定申告が必要になるのか」で詳しく扱います。個別の判定は国税庁の確定申告特集や税務署への確認をおすすめします。
同人活動の確定申告、まず全体像を掴む
「税務」と聞くと構える方は多いですが、やっていることはシンプルです。1年間の売上から経費を引いた「所得」を、国に申告するだけ。それだけの話です。
同人活動の場合、売上元は主にこの3つに分かれます。
- 即売会での現金頒布
- 委託販売サイト(BOOTH、とらのあな、メロンブックスなど)
- DL販売やpixivFANBOX・Fantia等の支援金
これらを1年分まとめて、経費を差し引いた金額を申告します。一次情報は国税庁の確定申告特集にまとまっています。

この記事で扱う範囲と、扱わない範囲
扱うのは、個人で同人活動をしている方の所得税・住民税の話です。法人化した場合の法人税や、消費税インボイス制度は範囲の外に置きます。
制度は毎年少しずつ変わるので、金額の目安には「2026年8月時点」を併記しました。最終判断は税務署か税理士へ確認する、というスタンスで読んでください。
同人作家が確定申告で通る道筋
この流れで読み進めると詰まりにくいはずです。
- いくらから申告が必要かを確認する
- 売上と経費を切り分ける
- 12月31日の在庫を数える(棚卸し)
- 帳簿をどこでつけるかを決める
- 所得区分と青色申告を検討する
- 住民税の扱いを整える
- 実際の申告作業を進める
- 迷ったら税務署か税理士に聞く
「いくらから」と「棚卸し」の2つは飛ばさないでください。あとの作業が詰まりやすくなります。
いくらから確定申告が必要になるのか
まず結論として、申告要否は「会社員の副業か」「専業か扶養内か」「赤字か」で判断軸が変わります。以下の目安を押さえておくと、ファンに向けた活動を止めずに準備を進められます(2026年8月時点)。

会社員が副業として同人活動をする場合の目安
会社勤めをしながら同人活動をしている方には目安があります。給与・退職所得以外の所得が年20万円を超えると、原則として所得税の申告が必要です。同人の所得は「売上−経費」で計算します。根拠は国税庁の給与所得者で確定申告が必要な人にまとまっています。
ここでよく誤解されるのが、「20万円以下なら住民税も要らない」ではないという点です。所得税の申告義務がなくても、住民税は別で申告するのが原則です。自治体窓口で、自分の市区町村のルールを確認してください。
専業・扶養内・学生の場合の目安
同人活動を本業にしている方、扶養内・学生で給与がない方は少し複雑です。基礎控除・所得控除・扶養親族要件を踏まえた「税額が発生するか」で判定してください。従来は「所得48万円超で申告」と一括りにされてきました。令和7年分以降は基礎控除の見直しが入り、単独の目安として扱えません。
国税庁の基礎控除の改正に整理があります。令和7年分以降の基礎控除額は合計所得金額に応じて分かれます。金額は95万円・88万円・68万円・63万円・58万円・48万円などです。同人活動しか収入がない方は、この基礎控除を上回る所得があると所得税額が発生し得ます。扶養に入っている方は、扶養親族等の所得要件も要チェックです(令和7年分から58万円以下)。家族の勤務先の規定も併せて確認しておくと安心です。
制度が動く年は、国税庁のNo.1199 基礎控除で当年の金額を確認するのが確実です。税理士の大河内薫さんの動画副業の利益が20万円以下だと確定申告はしなくていいの?も参考になります。所得税と住民税で扱いが分かれる話を、体験談ベースで整理してくれています。
赤字だった年でも申告する意味はあるのか
「今年は赤字だから関係ない」と思う方もいますよね。所得税の申告義務がない年でも、使える制度があります。事業所得などとして青色申告している場合は、一定の純損失を翌年以降3年間繰り越せる制度です。
一次情報は国税庁のNo.2070 純損失の繰越しと繰戻しにあります。今年の赤字が来年の黒字を打ち消して、翌年の税金を減らせる仕組みです。ただし同人活動が雑所得扱いになる場合はこの繰越しの対象外です。ファンに新刊を届け続けるための資金計画にも関わる部分です。区分と青色申告の要否は、早めに整理しておきましょう。
売上と経費、何を含め、何が引けるのか
売上と経費を正しく切り分けられるかで、税額と手元に残るお金が大きく変わります。土台になるのは国税庁のNo.2210 やさしい必要経費の知識です。ここに同人特有の売上と支出を実務レベルで積み上げていきます。
同人作家の @tsukamoto_novel さんも投稿しています。「経費使いすぎたから還付金が戻ってくる」というものです。ただしこれは、給与から源泉徴収された税金や予定納税がある方に限った話です。国税庁のNo.2030 還付申告にあるとおりの仕組みです。経費を正しく反映して所得税額が下がった結果、納め過ぎていた分だけが還付されます。
私も「経費を書き出す」作業を始めてから、次のイベントや機材にいくら使えるかが見えるようになりました。経費の把握は、次の即売会や新刊の資金計画にも直結します。
売上に含まれるもの(委託販売・DL販売・支援金も含む)
同人活動の売上は、こんなラインナップです。
売上の種類 | 具体例 |
|---|---|
即売会での頒布 | コミケ・コミティア・オンリーの現金売上 |
委託販売 | BOOTH・メロンブックス・とらのあなの入金 |
DL販売 | DLsite・BOOTH等でのダウンロード販売 |
支援金・投げ銭 | pixivFANBOX・Fantia・Ci-en |
BOOTHやDLsiteは、実際の入金月と売上計上月がずれる場面があります。帳簿では発生した月ベースで記録するのが原則です。迷ったら税務署か税理士に一度確認してみてください。
売上を伸ばしたい方は、FANBOX で支援者を増やす方法も参考にしてみてください。
経費になりやすい支出の一覧
経費は「事業に必要だったお金」が対象です。同人活動でよく計上されるのは、次の支出です。
- 印刷費(同人誌・グッズの制作費)
- 委託手数料・送料・振込手数料
- 即売会の参加費・スペース代
- 会場までの交通費・宿泊費
- 資料書籍・参考作品の購入費
- 液タブ・PC・照明などの機材(減価償却)
- ソフトウェア利用料(クリスタ・Adobe等)
取得価額が10万円以上の機材は、その年に全額計上ではなく、数年に分けて経費化する減価償却が原則です。10万円未満のものは少額減価償却資産として一括で計上できます。青色申告をしている方は、追加の特例が使えます。10万円以上30万円未満の資産を必要経費に算入できる少額減価償却資産の特例です。高額な機材を買う予定がある方は、購入前に税務署の相談窓口で聞いてみてください。
DL販売の売上源として、個人向け動画販売サイト8選も併せて確認しておくと視野が広がります。
領収書が無いときの記録の残し方
「レシートを失くした」「電子決済で紙が残らない」場面はありますよね。その場合の対処もあります。
- 出金伝票(日付・金額・支払先・用途)で代替
- クレジットカード明細のプリント
- 電子マネー・QRコード決済のアプリ履歴スクショ
金額と用途を残しておくのが最優先です。「何のための支出か」のメモを付けておくと、あとで見返したときも迷いません。
同人特有の詰まり:在庫の棚卸しは「後から作れない」数字
まずこの章の判断ポイントです。同人誌やグッズは「物販」扱いで、印刷費は「売れた分だけ」が経費になる仕組みです。12月31日の在庫を数えないと、売上原価が正しく計算できません。売れ残った在庫は資産扱いです。
同人作家の @_itsuki81 さんも、「在庫の棚卸しが確定申告で一番のネック。普通に面倒」と体験談を投稿されています。ここ、本当にそう思います。年末の忙しい時期にファンへの新刊対応と並行するので、後回しにしがちです。

印刷費は「売れた分だけ」が経費になる考え方
計算式はシンプルです。
期首の棚卸高 + 当期の仕入 − 期末の棚卸高 = 売上原価
印刷費が10万円かかった新刊で、100部刷って年内に70部売れて30部残ったとします。この場合、経費になるのは10万円ではなく、70部分の7万円です。残った30部分の3万円は、翌年以降の売上原価として繰り越されます。
「刷った瞬間に全額経費」と思っていた方には、少しびっくりする話かもしれません。ここを知らないまま申告すると、経費を過大に計上してしまうことがあります。
12月31日にやる棚卸しの実務手順
棚卸しは、原則として12月31日時点の在庫を数える作業です。やり方はシンプルで、手元のフォーマットで十分です。
項目 | 記録すること |
|---|---|
商品名 | 「新刊○○」「グッズ△△」など |
数量 | 期末時点の在庫数 |
単価 | 1部あたりの製造原価 |
Excelでもノートでも構いません。大事なのは「12月31日に数えた」という日付が入っていることです。撮影した写真も併せて残しておくと、後日の確認がしやすいです。
売れ残り在庫を「後から作れない」理由
在庫の数字は、あとから思い出しては書けません。翌年1月に「たしか20部くらい残ってた気がする」では、帳簿としての証拠力が弱くなります。
年末は忙しい時期です。だからこそ、「12月31日 棚卸し」を今すぐカレンダーに入れるのがおすすめです。これだけで、翌年の申告作業が体感で3割は楽になります。
帳簿づけで挫折しないための3段階:紙・エクセル・会計ソフト
まずこの章の判断ポイントです。帳簿は「活動規模に合わせて3段階でステップアップ」すると挫折しにくいです。後の申告書作成もぐっと楽になります。国税庁の記帳・帳簿等の保存制度でも、規模に応じた記帳方法が案内されています。
「帳簿ってどこにつければいいの?」もよくある詰まりですよね。@emumoto62 さんも体験談を投稿しています。「紙のノートで帳簿をつけようとしたが複雑すぎて結局Excelにした」と。私も同じ道を通ったので、この気持ちよくわかります。
第1段階:まずは手書きノートで動きを掴む
月に2〜3件しか取引がない方は、紙のノートで十分です。日付・売上か経費・金額・内容を1行ずつ書くだけでOK。細かい勘定科目分けは、あとから考えても間に合います。
第2段階:Excelで科目別に分ける
月に10件前後の取引が出てきたら、Excelに移すタイミングです。科目別のシートを分けておくと、後で集計するのがぐっと楽になります。
同人特有の勘定科目の目安を並べておきます。
よく使う科目 | 内容の例 |
|---|---|
仕入高 | 同人誌・グッズの印刷費 |
荷造運賃 | 委託先への送料・梱包資材 |
消耗品費 | 用紙・インク・少額備品 |
旅費交通費 | 即売会への往復交通費 |
減価償却費 | 液タブ・PC等の機材 |
分類に自信がないうちは、無理に「正解」を作ろうとしなくて大丈夫です。
第3段階:会計ソフトに移すタイミング
青色申告を始めるとき、または売上が年100万円を超えたあたりが目安です。freeeやマネーフォワードなどは、仕訳と申告書作成が1本で片付く点が強みです。
白色申告から始めたい方に、参考情報があります。@wings_web さんが同人特化の実践ガイドを公開されているので、一度目を通してみてください。
私が使ってみて感じたのは、会計ソフトは「毎日入力する習慣」ができないと本領を発揮しないという点です。週1回でもいいので、入力する曜日を決めてしまうと続きやすいです。
雑所得・事業所得・青色申告、自分の規模に合うのはどれか
同人活動の所得は、大きく「雑所得」か「事業所得」に分かれます。ここの判定で、使える控除や赤字繰越の可否が変わります。

雑所得と事業所得の分かれ目
判定の目安になるのは、次の3点です。活動を単発ではなく続けているか(継続性)、利益を出す意図があるか(営利性)、活動の規模、あたりです。
「趣味の延長で年数万円」なら雑所得寄り、というのが一般的な整理です。「継続して活動していて売上もそれなりにある」なら事業所得寄りで扱われます。迷ったら税務署の相談窓口で聞いてみてください。
青色申告で受けられるメリット
青色申告は、事業所得や不動産所得などとして申告する方が事前届出で使える制度です。節税インパクトが大きいのが特徴です。国税庁の青色申告制度を土台に、同人作家がよく気にするポイントを整理します。
同人サークルの @circle_cho さんも投稿しています。「青色申告にすると最大65万円の控除が受けられる」というものです。あくまで事業所得と判定される場合の話です。まず55万円控除の要件を満たします。そこに電子帳簿保存かe-Tax申告を追加すれば、65万円控除まで狙えます。
主なメリットは3つあります。
制度 | 内容 |
|---|---|
青色申告特別控除 | 原則55万円、電子帳簿保存またはe-Tax申告のいずれかで最大65万円 |
純損失の繰越控除 | 事業所得等の一定の純損失を翌年以降3年間繰り越せる |
青色事業専従者給与 | 家族への給与を経費計上できる |
一次情報は国税庁の青色申告特別控除にあります。65万円控除を受けるには、まず55万円控除の要件を満たします。そのうえで、e-Taxによる電子申告か優良な電子帳簿の保存のどちらかが必要です。同人活動はコミケの前後で売上が大きく動きますよね。@MANZEMI_bot さんも、売上波を踏まえた赤字繰越のメリットを体験談として発信しています。
白色と青色、規模別の選び方の目安
「じゃあ全員青色にすべき?」と聞かれると、そこはケースバイケースです。@shiotax8 さんの比較表を見てみます。「利益50万円でも青色でほぼゼロになるケースが多い」との指摘です。
一方 @KAZUO777777777 さんの提案はこうです。「初年度は白色、2年目以降で利益が出てきたら青色」というものです。実際の判定は所得計算と控除の組み合わせで変わります。
私の感覚では、「まず白色で1年やってみて、翌年から青色に切り替える」が心理的にラクです。初年度からいきなり青色の帳簿は、正直しんどい場面もあります。
青色を選ぶ場合の届出と期限
青色申告を使うには、事前の届出が必要です。@miyabi_zzz さんも警告されているとおり、期限を逃すとその年の青色扱いが受けられません。国税庁の個人事業の開業届出・廃業届出等手続と青色申告の承認申請手続が根拠です。
- 開業届(個人事業の開廃業等届出書):事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで
- 青色申告承認申請書(新規に事業開始した場合):事業開始日から2か月以内が期限
- 青色申告承認申請書(上記以外):青色申告をしたい年の3月15日まで
「1月16日以後に新たに事業を開始した」ケースなどは、開業日から2か月以内が青色の期限になります。すでに白色で申告している方が翌年から青色に切り替えるなら、その年の3月15日が締切です。記入で迷ったら、税務署の窓口で直接聞くのが早いです。
「これも経費でいいはず」が調査を招くとき
まずこの章の判断ポイントです。私用支出を全額経費に混ぜると、税務調査で否認されるリスクがあります。追加課税と税理士報酬まで、まとめてのしかかる話です。国税庁のNo.2210 やさしい必要経費の知識で「業務上必要」の考え方を確認しておくと安全です。
現場の実例として、@r9sousaku さんは体験談を投稿しています。「私用経費まで全部事業経費として申告→税務調査+追加課税+税理士報酬」という内容です。「ちゃんとやってないと、来る時は来る」という一言がずっしり効きますね。ファンに向けた発信を止めないためにも、線引きを、淡々と押さえておきましょう。
同人作家がやりがちな経費NGパターン
よく見かける「これはちょっと苦しい」線を並べておきます。
- 家族との外食を「打ち合わせ」で全額計上
- プライベート旅行の交通費を「取材」に混ぜる
- 自宅の家賃・光熱費を100%事業経費に
- 服・化粧品を「イベント衣装」で全額
- ゲーム・映画代を全部「資料代」に
いずれも、「事業に使った割合」を超えた計上が問題になります。グレーの領域ですが、調査で崩されると追加コストが跳ねます。
按分(あんぶん)が必要な支出の考え方
按分とは、事業と生活の両方で使う支出を、使用割合で分ける考え方です。代表例は次のあたりです。
支出 | 按分の目安 |
|---|---|
家賃 | 作業部屋の面積比 |
電気代 | 作業時間比 |
通信費 | 作業での使用比率 |
「作業部屋が家全体の20%なら、家賃の20%」といった発想です。決まった正解はないので、説明できる線を自分で引くのがコツです。税金そのものが経費になるかは、税理士ジンノユーイチさんの経費になる税金動画が参考になります。
税務調査で問題になった場合の追加コスト
調査で経費を否認されると、本来払うべき税金に加えて、次の負担が乗ってきます。
- 過少申告加算税(原則として不足税額の10%)
- 延滞税(年数%、期間による)
- 税理士への相談・立会報酬
「面倒だから」で放置していた分が、数倍のコストで返ってくることもあります。線引きに迷った時点で、税務署か税理士に一度聞くのが近道です。
本業や家族に活動を知られたくない場合の住民税
「会社に副業がバレるのは避けたい」「配偶者や家族に活動を知られたくない」。この2つは、同人活動をしている方に多い声です。住民税の扱いで対策できる部分があります。
住民税を「自分で納付」にする手順
住民税の徴収方法は、給与から天引きの「特別徴収」と、自分で納付書で払う「普通徴収」の2つです。会社員の方が給与天引きのままにすると、勤務先の経理に「同人分も乗った住民税額」が届きます。ここで「あれ?」と気づかれることがあります。
対策として、確定申告書の第二表を活用する方法があります。「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で『自分で納付』を選ぶ手続きです。これで副業分だけを自宅の納付書で払う扱いになります。
ただし、自治体によっては普通徴収が認められないケースもあります。確定申告の前に、市区町村の税務課に一度確認しておくと安全です。
住民税決定通知書で実感する節税効果
住民税決定通知書は、5月〜6月に届きます。@shirozawa さんは、それを見て「今年は若干安い」と対策の効果を書かれていました。
住民税は前年の所得を基に計算されます。去年の申告で青色控除や経費をきちんと処理しておくと得です。翌年の住民税額で、リターンが目に見える形で返ってきます。「税金を減らせた」実感が一番わかるタイミングです。
配偶者の職業や扶養との兼ね合い
家庭の事情で判断が難しくなる場面もあります。@elharsha さんの投稿では、配偶者の職業柄で確定申告が難しいケースが紹介されています。「無配(無料頒布)にする」という選択をした話です。
こういう選択をされる方は、実は少なくありません。家庭ごとに事情の重みが違うので、無理はしないでいい部分です。扶養や配偶者控除の要件と絡む場合は、家族の勤務先や税務署に早めに相談しておきましょう。
確定申告の流れ:準備から還付金の入金まで
ここまでの話を、実際の作業手順に落とし込みます。やることは大きく5つに分かれます。

準備するもの(書類・記録)
書類を先に集めておくと、申告作業が半分終わったも同然です。
種類 | 具体的なもの |
|---|---|
本人確認 | マイナンバーカード、または通知カード(氏名・住所等が住民票と一致する場合に限る)+身元確認書類 |
給与関係 | 源泉徴収票(会社員の場合) |
売上関係 | 委託販売の支払調書、売上明細、通帳の入出金記録 |
経費関係 | 領収書、クレカ明細、出金伝票、電子決済履歴 |
在庫関係 | 12月31日の棚卸表 |
e-Taxで申告する方は、マイナンバーカードとICカードリーダーかスマホの準備も必要です。
所得の計算と申告書の作成
計算式は、これまで見てきた通りです。
売上 − 売上原価(棚卸し反映後)− 経費 = 所得
作成は国税庁の確定申告書等作成コーナーがわかりやすいです。質問に答えていくだけで申告書が出来上がる仕組みです。パターン別のやり方は、れいちゃんねるクリエイターのための確定申告動画も参考になります。
提出方法(e-Tax・郵送・窓口)と期限
提出方法は、e-Tax、郵送、税務署の窓口の3つです。期限は原則としてその年の翌年2月16日から3月15日までで、休日にあたる場合は翌開庁日にずれます。国税庁のNo.2024 確定申告を忘れたときで当年の締切日を確認できます。青色申告の55万円→65万円控除を狙う方には注意点があります。e-Taxか優良な電子帳簿保存のいずれかが条件になっています。
窓口提出は、予約制の税務署が増えています。郵送する場合は、締切間際の郵便局は混みやすいので余裕を持って送っておくのがおすすめです。
申告後、還付金はいつ入るか
@noriben5963 さんの投稿を紹介します。「還付金がまだ入ってこなくて『死活問題』」と焦り気味の内容です。数万円でも家計に直結する、これはリアルな声です。
還付金の入金までの目安は、e-Taxで約3週間、紙提出で1〜1.5か月とされています。還付をあてにしている方は、早めの提出が近道です。
一人で抱え込む前に:税務署と税理士の使いどころ
まずこの章の判断ポイントです。税務署の電話相談センターや面接相談、税理士の初回相談を早めに使うのがおすすめです。手が止まる時間と後日の追加コストを減らせます。国税庁の税についての相談窓口に一次情報がまとまっています。
「税務署って怖い場所?」と身構える方は多いですよね。私も最初はそう思っていました。でも、@mimilydesign さんの体験談で印象が変わりました。「時期を避けて相談に行くと、めちゃくちゃ丁寧に教えてくれる」という内容です。一人で抱え込んで手が止まるより、先に聞いてしまう方が精神的にラクです。その分だけ、ファン向けの制作に時間を回せます。
まず税務署に聞いてみる(時期の選び方)
税務署が混むのは、原則として2月〜3月です。逆に4月〜12月は比較的すいていて、じっくり相談に乗ってもらえる時期です。国税庁の電話相談センターでは一般的な税務相談を受け付けています。氏名を伝えずに一般論を確認するだけであれば、気軽に使える窓口です。個別の書類や事実関係の確認が必要な相談は、所轄税務署での面接相談(原則事前予約)になります。
税理士に相談するべきタイミング
税理士を頼るタイミングの目安を、私なりに挙げておきます。
- 青色申告を初年度から始めたい
- 売上が年数百万円規模に伸びてきた
- 過去分の未申告を整理したい
- 税務署から連絡が来た
素人判断で押し切ると失敗しやすい場面です。初回相談だけ有料で受けてくれる税理士も多いです。まず1回相談してから、続けるか判断するでも遅くありません。税理士ジンノユーイチさんの漫画家・同人作家の確定申告ワンポイント動画も、探し方の参考になります。
同人特化の税理士サービスという選択肢
一部、同人作家向けに特化した税理士サービスも存在します。dojin.taxなど、同人特有の勘定科目や在庫論点に慣れた事務所です。一般の税理士と比べて、事情を1から説明する手間が省けます。料金や対応範囲は事務所ごとに違うので、複数の見積もりを取ってから決めるのがおすすめです。
放置するとどうなるか(期限後申告と加算税)
「面倒だからやらない」で数年放置される方もいます。気持ちはわかりますが、放置する期間が長いほど、後で払う金額が膨らみます。
かなえ先生の脱税自慢に対する警告動画は17万再生され、放置の重さが伝わってきます。X上でも「夏コミ終了直後に税務署員が来た」体験談が繰り返し引用されていますね。@vsrt7a さんの「儲けを抑える」判断も、こうしたリスクとの向き合い方の一つです。
自主的に期限後申告すると、加算税が軽減される制度もあります(2026年8月時点)。税務署に「相談したい」の電話1本から始めれば十分です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 同人活動で確定申告が必要なのはいくらからですか?
会社員の副業は、20万円のラインが目安です。給与・退職所得以外の同人所得が原則20万円超で、所得税の申告が必要になります(2026年8月時点)。専業や扶養内の方は、令和7年分以降の基礎控除が合計所得金額に応じて48〜95万円と幅を持ちます。48万円を単独の目安にせず、当年の基礎控除・所得控除を踏まえて判定してください。住民税は20万円以下でも別途申告が要る場合が多いです。金額の断定は避けて、自治体窓口や国税庁の基礎控除の改正で確認してください。
Q2. 同人活動で赤字でも確定申告は必要ですか?
所得税の申告義務がないケースは多いです。ただし、事業所得等として青色申告している場合は、一定の純損失を翌年以降3年間繰り越せます。雑所得扱いの場合は対象外です。住民税や国民健康保険の算定にも関わる場面があります。赤字でも申告しておく方が翌年以降で得になる場面もあります。
Q3. 同人作家の確定申告は雑所得ですか?
継続性・営利性・規模の3点で判断されます。趣味の延長で年数万円程度なら、雑所得寄りで扱われます。継続して活動していて売上もそれなりにある場合は、事業所得と扱われる場面もあります。判断に迷った場合は、税務署か税理士へ確認してください。
Q4. 同人活動で確定申告をしていない場合、どうなりますか?
税務署から指摘を受けると、期限後申告として無申告加算税や延滞税が加算されるケースがあります。自主的に早めに申告すれば、加算税が軽減される制度もあります(2026年8月時点)。まず税務署の電話相談から始めるのが動きやすいです。
Q5. 同人活動で確定申告をしたらバレますか?
住民税を特別徴収(給与天引き)のままにしておくと、勤務先で気づかれるケースがあります。副業分は「自分で納付(普通徴収)」に切り替える手続きが有効です。ただし、自治体によって扱いが異なる点に注意してください。
Q6. 同人作家は本業でも確定申告が必要ですか?
同人活動を本業(専業)にしている場合の判定軸を整理します(2026年8月時点)。基礎控除や各種所得控除・扶養要件を差し引いた後に、所得税額が発生するかで判定します。令和7年分以降は基礎控除が合計所得金額に応じて48〜95万円に分かれます。単一の金額で線を引くのは避けてください。事業所得と判定される規模で青色申告承認申請書を出しておくと、最大65万円の特別控除が視野に入ります。65万円控除の要件は、電子帳簿保存またはe-Tax申告のいずれかです。開業届のタイミングと合わせて検討するのがおすすめです。
Q7. 同人活動で確定申告をするときに必要なものは?
中心になるのは、本人確認書類(マイナンバー)、源泉徴収票、支払調書などです。売上明細、経費の領収書、通帳の入出金記録、12月31日の在庫記録も併せて用意します。e-Tax利用時は、マイナンバーカードとICカードリーダーかスマホも準備しておいてください。
まとめ:次の即売会と創作を続けるために今日やっておきたいこと
長い話でしたが、「今日やっておきたいこと」はこの3つに絞れます。
- 売上と経費を書き出してみる(紙でもOK)
- 12月31日の棚卸しをカレンダーに入れる(後から作れない数字なので)
- 迷う点があれば、税務署の電話相談か税理士に一度だけ聞いてみる
税務が回っている状態は、次の即売会や新刊の入稿に集中できる土台になります。確定申告は、創作を続けるための裏方作業だと考えると気が楽です。
一次情報は国税庁の確定申告特集、税理士探しは日本税理士会連合会 税理士情報検索サイトでできます。個別の事情で扱いが変わるため、最終判断は税務署か税理士への確認をおすすめします。
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マイファンズの禁止事項を利用規約と公式ヘルプに紐づけて一覧で整理し、警告から振込停止に至る流れと、退会前の最終チェック、迷った時の相談先までを実務目線でまとめました。